夜が明ける前の5時。閉店作業がやっと終わる。着替えのために控室に戻るも疲れのあまり横になる。
気付いたら眠ってしまっていた。起きた、いや起こされたのは早番の人が出勤してきた朝の9時。
制服は汗や食材の混じった匂いが鼻につく。鏡の中の自分は、すでに疲れ切った顔をしている。
今日は何時間勤務するんだっけ?っと不思議な感覚に陥りながらも店舗の扉を開ける。
ーー今日も“鬼シフト”が始まる
□ 飲食業界における“鬼シフト”とは?
・鬼シフト=休みがほとんどない/連勤が当たり前/1日10時間~14時間労働/帰宅出来ない
・正社員だけでなくアルバイトにも及ぶケースもあり
・人手不足・急な欠勤・シフト組みの限界から発生する
□実際に経験した鬼シフトの1日
・朝5時起き→深夜1時帰宅のスケジュール
・10時出勤→アイドル中抜け→18時から閉店27時まで勤務
・22時~34時(朝10時)勤務、スタッフ遅刻で13時まで勤務→再び22時から勤務
・仕込み、ランチ、ディナー、片付け、また仕込みとループ
・体力的、精神的にもギリギリの状態が続く、勤務開始時から終わりの時間を数える、休みの日までをカウントダウン
■鬼シフトがもたらす生活への影響
・睡眠不足で体が重い
・友人、家族との時間が取れない
・気づけば「仕事をして寝る」を繰り返す生活
・辞めたいと思う瞬間が何度も生まれる
■なぜ飲食業界では鬼シフトが多いのか?
・慢性的な人不足(求人を出しても募集が掛からない)
・突発的な欠勤やバックレ(退職)
・売上の波(繁忙期やイベント時)に対応をせざるを得ない
・根性論、やるしかないという考え
・本部と店舗の溝(休日日数の確保する為に長時間労働に繋がる)
■それでも続けられた理由
・お客様からの「ありがとう」や「美味しかった」の一言
・仲間と一緒に乗り越える一体感
・成長を感じる瞬間があった
まとめ
・鬼シフトは飲食業界では珍しくない現実
・生活や体調に大きな影響も与えるが学びややりがいもある。
・次回は「鬼シフトが教えてくれたこと、成長を感じたこと」を紹介しようと思います